2006.11月頃井の頭にて描く

小学生の頃の美術の授業で、サインペンでひまわり を描く時があった。あれは、どこの学校でもやってたん かな?サインペンでものを描くって。その時は、もちろん 何も考えずに描いていたわけで。ただ消しゴムを使って 鉛筆で描くのとは明らかに違う感覚だった。消せない 分、一つ一つの線に力を込めて描いていく。ただ、思っ とおりの線がそうそう描けるわけじゃなく、線が何重にも なり紙がどんどん真っ黒になっていった。完成したひまわ りは真っ黒で不気味な感じもしたけど、すごく気に入った。

色んな事をやり直そうとしても、絶対消す事なんてでき ない。そこに重ねていくしかない。重ねて重ねて描く所が なくなったとしても更に重ねて、その上に出来あがったもの がなんであろうと自分の描いたものである事には間違い ない。重ねて見えなくなったとしても、その線があったのは 事実で、重ねられて深みがましていく。まっさらな紙は、 眩しく光輝いているけど、どこを見ても変わりがない。紙 があるなら、そこに線を走らして塗りつぶして、汚したりも しながら描いていくしかない。                       サインペン